いやしかし。雨ばっかりの梅雨みたいな9月でしたね。今回は前回から1週間でブログ更新です!(笑)
さて、毎年、秋口になると施術の現場で増えてくるのが、ぎっくり腰のご相談です。
ぎっくり腰というと、重い物を持ち上げた瞬間に「グキッ!」となるイメージが強いかもしれません。でも実際には、朝起きたら腰が伸びない、顔を洗おうと少しかがんだだけで動けなくなった、椅子から立ち上がったら急に痛みが走った、という方も少なくありません。なんなら、くしゃみした瞬間に痛みが出た!なんて事もあります。
前回の記事では、秋の寒暖差で肩こりや腰の重さが出やすくなる背景について書きました。今回はその続きとして、私が普段患者さんにもお話ししている「秋のぎっくり腰」と自律神経の関係について書いてみます。
秋のぎっくり腰は「筋肉が寒さで固まるから」なのか?
長く施術をしていると、秋口は一年の中でもぎっくり腰が増えやすい時期だと感じます。
「寒くなったから筋肉が固まったんですよね?」と思われるかもしれませんが、私が患者さんにしているのは、もう少し違う説明です。
夏は外へ出れば暑い。建物や電車に入れば冷房が効いている。飲み物や食べ物も、冷たいものが増えます。暑いから当然ではあるのですが、身体から見ると、冷やされる環境が長く続いているわけです。
そこへ秋口の気温低下がやって来ます。気温が下がれば、身体は体温を保つ方向へ切り替わらなくてはいけません。その調整役が自律神経です。
ところが、夏場から身体を冷やす生活が続いていると、秋になって体温を上げようとしたときに、その切り替えがうまくいかないことがあります。身体を一定に保つためのコントロールが追いつかなくなり、そのタイミングで、ぎっくり腰や寝違いのような急な痛みが出てくる——私はそのように身体を見ています。
今風に少し乱暴な言い方をすれば、「自律神経が一時的にバグを起こしたような状態」と言うと、イメージしやすいかもしれませんね。
何気ない動作が「最後のきっかけ」になる
「特に何もしていないのに痛くなった」と話される方は珍しくありません。
顔を洗う、靴下を履く、椅子から立つ、後ろの物を取ろうとする。普段なら何でもない動作です。
でも、その動作だけが原因だったとは限りません。夏の疲れや睡眠不足、冷房による冷え、長時間の同じ姿勢、活動量の変化などが重なって身体に余裕がなくなり、最後の何気ない動作がきっかけになった、と考えるほうが自然です。
ぎっくり腰は一つの原因だけで起こるとは限りません。この自律神経の考え方も、身体全体の状態を見るための一つの視点です。
自律神経と「冷え」をどう考えるか
ここは少し誤解のないように書いておきます。
「夏に冷たい物を飲んだから、秋になったら必ずぎっくり腰になる」という話ではありません。夏の冷えによって自律神経の切り替えが乱れ、それがぎっくり腰につながるという一連の仕組みも、現在の医学で原因として確立されているわけではありません。
ただ、長く患者さんを見ていると、季節の変わり目に身体の調整がうまくいかず、その影響が痛みとなって表れているように見える方が確かにいます。自律神経との関係は、私が身体全体の状態を見るうえで大切にしている視点の一つです。
医学的にも、ぎっくり腰は正式な病名ではなく、急に起こった強い腰痛の通称です。関節や椎間板、筋肉や靱帯など、痛みの背景にはさまざまな状態が考えられます。そのため、すべてのぎっくり腰を「冷え」や「自律神経」だけで説明することはできません。
ぎっくり腰が起きたときに気をつけたいこと
急に腰が痛くなると、まず何とか伸ばしたくなるかもしれません。でも、痛みが強いときに無理やり腰を伸ばしたり、強くひねったりするのはおすすめしません。
まずは横向きで膝を軽く曲げるなど、少しでも楽な姿勢を探してみてください。強い痛みがあるうちは、無理なストレッチや自己流の矯正も避けましょう。
だからといって、何日も寝たきりにすれば早く治るとも限りません。少し動けるようになってきたら、痛みの様子を見ながら、できる範囲で普段の動作へ戻していきましょう。
医療機関での確認を優先してほしい症状
ぎっくり腰で京都ここてまるへ来られる方には、先に医療機関を受診して「骨には異常がありません」「しばらく湿布で様子を見てください」と言われてから来られる方も多くおられます。
実際、急な腰痛は画像検査をしても原因がはっきりしないことがあります。そのため私は、ぎっくり腰の方全員に「まず病院へ行ってください」とお伝えしているわけではありません。
まずは、どのように痛くなったのか、脚のしびれや発熱などはないかを伺い、身体の状態を確認します。そのうえで、カイロプラクティックよりも医療機関での検査を優先したほうがよいと考えた場合には、受診をおすすめしています。
ただし、最初から次のような症状がある場合は、京都ここてまるへの来院よりも、先に整形外科などの医療機関を受診してください。
- 安静にしていても痛みが軽くならない、または次第に悪化する
- 発熱を伴っている
- 脚に強いしびれがある、または力が入りにくい
- 尿が出にくい、尿漏れなどの排尿異常がある
- 転倒や事故のあとから強く痛む
- いつもの腰痛とは明らかに違う、非常に強い痛みがある
「いつものぎっくり腰だろう」と決めつけず、普段と違う症状があるときは、まず医療機関で原因を確認してください。
どちらへ相談したらよいのか迷う場合は、ご予約の前に電話やLINEでお問い合わせいただいても構いません。お話を伺ったうえで、先に医療機関で診てもらうようおすすめすることもあります。
秋のぎっくり腰を防ぐために
冷たい飲み物を一切やめるとか、暑いのに冷房を我慢するとか、そこまでする必要はありません。大事なのは、身体を冷やす状態を長く続けないことです。
- 冷房の効いた場所では、腰やお腹を冷やしすぎないよう羽織る物を用意する
- 汗をかいたまま、冷房の風に当たり続けない
- 朝晩が涼しくなったら、服装や寝具を早めに調整する
- 疲労や睡眠不足をためた状態で、急に重い物を持たない
- 長く同じ姿勢でいたあとは、いきなり動かず、ゆっくり身体を起こす
難しいことをする必要はありません。季節が変わったことに合わせて、生活も少しずつ秋仕様に切り替えていきましょう!
秋の身体は、夏の生活の続きにある
秋口のぎっくり腰は、急に寒くなったその日だけを見ても、原因が分からないことがあります。
秋の身体は、夏の生活の続きです。
夏にどんな環境で過ごしていたか。冷房の中にいる時間は長くなかったか。睡眠は取れていたか。疲れをため込んでいなかったか。そうした積み重ねに気温の変化が加わり、身体の調整が追いつかなくなったとき、ぎっくり腰や寝違いとして表れることがある——私はそう考えています。
腰に違和感がある、毎年この時期に調子を崩す、ぎっくり腰を繰り返しているという方は、強い痛みが出るまで我慢せず、早めに身体の状態を見直してみてくださいね。
京都・梅小路にある「京都ここてまる」では、痛む場所だけではなく、その方の身体の状態や普段の生活も伺いながら施術をしています。「この症状でも相談していいのかな?」という場合も、どうぞ気軽にお問い合わせくださいね。








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